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筆記



【シンイ二次】北斗七星9


四人は頭を寄せ合って、赤子の上に四つの雁首を並べてじっと覗きこむ。
覗きこまれた赤子は、小さな口を開けてあくびを一つした。
話し声で目が覚めたのか、ほわと目を開ける。

「ど、どういうことだ?」

テマンが話を聞いてもわけがわからず、頭をぐしゃぐしゃと手でかき乱す。

「ユ先生が男ならともかく、ありえねえ」

それとも天界じゃあ天女が女に孕ますこともできるのか!?
とテマンが仰天したように言うと、不謹慎なことを言うでない、
とマンボ姐がテマンの頭をぴしゃりとはたく。
テマンは素直に口にした自分の考えを頭ごなしに叱られて、口を尖らす。

「赤子が親と似るのは、し、し、自然のことわりってもんだ」

テマンが久しぶりに、言葉を詰まらせつつ主張する。
もし王妃様がお産みになったこの赤子にユ先生とおんなじほくろがあんのなら、
それはこの赤子がユ先生と繋がりがあるってことだろ、そう言って、
したり顔で口の端を引き上げる。

「じゃあ何か、そんじゃあ、この子はユ先生の子ってかい?」

マンボ姐がテマンを馬鹿にするように鼻を鳴らす。
黙って赤子を見つめていたウンスがその目線は動かさないまま、
呆然とつぶやく。

「わたしの子じゃないわ。わたしが子の子なのよ…!」

テマンとマンボ姐が、あっけにとられたように目を合わす。
王妃様もそのようにおっしゃった、とチェ・ヨンは低い声で言い、
ようやく顔を上げて、ウンスを見る。





「産まれて一刻ほどであったか、この子の身体を典医があらためておった折に、
赤子にしては珍しくほくろがある、と言い出しての。
それを見たとき、すぐには思い出せなんだ」

王妃は細い腕で自分の身体を支えたまま、夢見るような口調で話し続ける。

「けれど、確かに見覚えがあったのじゃ。
私はいつぞやこれを見たことがある、とチョナに申し上げると、
夜空の七つ星ではないか、誰でも見覚えがあろう、とチョナはおっしゃいました」

七つ星、腕に七つ星。
王妃は自らの言葉を噛み締める。

―ウンスの腕には星座があるね、って父が言って。同じものが空にあるから見てみようって望遠鏡を買ってくれたんです。

「そう言って、ウンスは私に、腕に七つ星があるのを見せてくれた。
北斗の七星の形に並んだウンスの腕の小さな星座を見せてくれたのです」

夫のそなたなら、ウンスの肌にあるほくろの一つ一つも知っておろう
と思って見せたのです、と言われて、チェ・ヨンはわずかに気まずそうに
顔を横に向ける。
王妃は頬を薄紅にして嬉しそうに少し声を上げて笑い、咳きこんだ。
王がすぐに王妃の背中に手を伸ばしてさすると、
崩折れるように横になる。

「これがどういうことか、そなたにはわかるか」

王妃は咳をこらえながら、チェ・ヨンに問う。
チェ・ヨンは、いえ、よくは、と小さく呟いた後、黙り考えこむ。

「私にはわかります」

王妃はそれをチェ・ヨンへと言うよりはむしろ、王に向かって言う。

「この子の口元、鼻ぶり、チョナにそっくり」

そう言うと、王は少しばかり照れくさそうに、それでいて誇らしげに微笑む。

「目は私に似ている」

横たわった王妃の目から、つうと涙が一筋、首を通り、寝床へ落ちる。

「子は親より身体を授かり、親と似て産まれる。
ならばなぜ、この子にはウンスと同じものを身体に持っているのか、
あきらかではないですか」

王妃の目から、また一筋ふた筋と涙が落ちるが、
涙とはうらはらに、その頬に口元に溢れるような喜びが輝いている。

「この子は産まれ、生き、子を産む。
その子がまた、人生を長らえ、また子を産む。
そうやって、何百年を経て、ユ・ウンスに繋がるのですよ。
私と王の子は、ただいたずらに死にはしないの」

―北斗七星はそのあかし。

チェ・ヨンよ、そう呼びかけて王妃はしばらく溢れくる思いに言葉を失って、
唇をかすかに震わせた。

「それを見たときに、私は心を決めたのです。
チェ・ヨン、そなたに託そうと」

そなたはこの子を命をかけて守りとおすでしょう。

王妃のその言葉は、これまでのそれとは違った種類の確信に満ちている。
うなずくチェ・ヨンの顔に現れた決意もまた、今日までの決意を超えている。

「この赤子が、子々孫々の代まで命の長らえるよう、
我が魂をとしてお守りいたします」

王と王妃と王女の前に悠然と膝をつき、チェ・ヨンはこうべを垂れる。
王は哀しげな顔で、口元をほころばせた。

この男を我が身に仕えさせてはや十年。
初めて、心の奥底から臣下の礼を取るチェ・ヨンの姿を目にしたのだ。

「頼むぞ」

王は、噛み締めるようにそう呟いた。





「ってことは、この子がユ先生のご先祖様ってことですか?」

テマンが頭をかき回すのも忘れて、ぽかんと口を開ける。
マンボ姐は、眉間に深い皺を寄せながら、チェ・ヨンに話しかける。

「あたしにゃ、天界のことや天門のしくみは、よくわからない。
何がどうなってかはわからないが、ユ先生とこの子にゃ、ふかあい縁がある、
そう思っていいんだね、ヨン」

チェ・ヨンは、そうだ、とゆっくりとうなずく。

「手裏房には、この子を見守ってほしい。だから、聞いてもらった」

大っぴらにできないから、裏からあたしたちに守れと言うんだね、
とマンボ姐は赤子の小さな指を撫で、思わず微笑みながら言う。

「高くつくよ」

マンボ姐がそう言うと、チェ・ヨンは真面目な顔を崩さずに言う。

「でかく儲けさせてやる」

ほほう、とマンボ姐は肩をすくめる。
子細を伝えずにどう守るか、知恵を貸してくれ、とチェ・ヨンは言うと、
今度はいまだ呆然と赤子を眺めているテマンに声をかける。

「テマン、さっきはすまなかったな」

チェ・ヨンがもう一度頭を下げると、テマンはぶるぶるとすごい勢いで
首をふった。
俺こそ事情もしらずに勝手を言ってすみませんでした、
とテマンが頭を下げると、チェ・ヨンはテマンの両肩に手を置く。

「女房に話すかは、お前が決めろ。立ち入れば危険も増す」

テマンは、こくりとうなずいた。
チェ・ヨンは大きくひとつ息を吐くと、両膝を叩き、
さて、といった様子で声を出す。
イムジャ、と言って顔を上げて、唖然とする。

「ほーら、あなたのオモニ(お母さん)ですよー、はじめまちて
かわいいベビーちゃんですねえ、お顔を見ちてくださいなー」

ウンスは赤子に顔を近づけて、惚れ惚れと見つめながら、
その手で自分の指を握らせている。
少しばかり深刻なチェ・ヨンらの様子などそっちのけだ。
普段とはまったく違う聞いたこともない言葉使いに、
チェ・ヨンは戸惑いを隠せない。

「イムジャ…、ちと、話の続きが―」

ウンスはチェ・ヨンが話しかけても、顔を向けもせずに答える。

「そんなのはあと、あとでいいわよ。ねえ、見てこのかわいいお手て」

あっけにとられて言葉を詰まらすチェ・ヨンに、
ウンスは畳み掛ける。

「ほーら、あの人が見えるかな? あなたを抱いてきた人よ」

ウンスは赤子の頬に手を当てて、顔を軽くチェ・ヨンに傾ける。
その時にようやくチェ・ヨンはウンスの目にたくさんの涙がたまっていることに気づく。
話はまた後にしよう、そう思って口をつぐむ。
ウンスは涙をこぼさぬように、チェ・ヨンを見つめて言う。

「あなたのアボジ(お父さん)ですよ。
立派な武士なのよ、とーっても強いの」

チェ・ヨンは、ウンスの言葉に、面食らって顔をかすかに赤くする。

「ほーら、ヨン。あんたもこれで立派な子持ちだよ。
テマン、子育てに関しちゃあんたの方が一日の長がある」

マンボ姐はチェ・ヨンの背中を強くひとつ叩く。
いろいろと教えてやるんだよ、と言われてテマンは、はいっと勢いよく答える。
ウンスが赤子を抱き上げて、チェ・ヨンに近づく。

「ほら、アボジ。ご挨拶して」

チェ・ヨンは渡されるままに赤子を抱くが、
戸惑ったままで、助けを求めるようにウンスの顔を見る。

「いや、この数日腹に抱いていたゆえ、挨拶はすませたかと思うが…」

言い訳するようにそう言うチェ・ヨンに、ウンスが微笑みかける。

「父親としては、してないでしょ?」

チェ・ヨンは助け舟を求めて、マンボ姐とテマンの顔を見るが、
二人ともにこにこと笑うばかりだ。
腹をきめて、チェ・ヨンは赤子と目を合わす。
赤子はまだよく見えぬ目で、それでもぼんやりとチェ・ヨンを
見つめ返す。

「俺が、そなたの父のチェ・ヨンだ。よろしく頼む」

チェ・ヨンがそう言うと、三人は思わず吹き出す。
マンボ姐はさっきよりも強く背中をばしばしと叩き、
ウンスは、そうじゃなくて、とひいひいと笑いながら言う。
そんな部下にするみたいじゃなくて、アボジだよーって、優しくね、
そう言われてチェ・ヨンは困り果てて、歯を食いしばり目をつむる。
目をつむったまま息をつくと、目をあけて天を仰いでから口を開く。

「お前の…アボジだよ」

チェ・ヨンは、顔を紅潮させながらも、なんとかもう一度赤子に言い直す。
それから、しっかりと抱き直して、自分の顔に赤子を近づける。

「そうだ、俺が、お前のアボジだ」

チェ・ヨンは今度こそ、低いがしっかりとした声で、赤子にそう告げた。



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by kkkaaat | 2015-02-20 19:56 | 北斗七星【シンイ二次】 | Comments(27)
Commented by ミジャ at 2015-02-20 21:28 x
ミチさん、北斗七星をまた読みにきてみると…お話の続きが二つも!
明日かな…と思っていたんで、びっくりしつつ…早速読ませてもらいました。
「颶風」のお話からも繋がってたんですね。
ちょうど昨日、偶然なんですが、「颶風」の好きな回(甘々な米印の回とか…\(//∇//)\)読ませてもらってたんです。
でも11話は飛ばしちゃってて…北斗七星7話読んですぐ飛んでいきました。
そっか〜そっか〜
北斗七星……
そして、テマンのアレ!
そっかぁ〜
何だか、びっくりしたり、嬉しかったり、うるうるしたり……
あと1話で終わっちゃうんですね。
待ち遠しかったけど、終わっちゃうと思うと寂しいような気もします。
辛い話も出てくるのかな……
でも、この赤ちゃんのおかげで繋がっていくんですよね。
何だか、だらだらなコメントで上手く言えないんですが、このお話を読ませてもらって嬉しかったです。
あ…まだ続きもありますね。楽しみにお待ちしております。
お忙しいのに、ありがとうございました。
Commented by まろん at 2015-02-20 21:34 x
ウンスと赤子の不思議な縁。
たくさんの人の想いがその『北斗七星』となってあらわれているのでしょうか。
王妃様の決断をおもうと遣る瀬無い気持ちになります。そんな王妃様のことを心から愛している王様のことも心配です。
Commented by かよ at 2015-02-21 00:13 x
みちさん、こんばんは!
先日から、続きが更新されていて、またまた最初から読みたくなり(もう何回目か!)読ませて頂いておりました。
そして、夜、また続きを読もうと思い、覗いてみたら、北斗七星の続きが更新されているではありませんか!
今、読み終えましたが、も~鳥肌ものです。まさか、こういう展開になるとは!ウンスと、こんな風に繋がっているなんて!あと一話、この続きが気になって仕方ありません。素晴らしいお話を有り難うございます。
Commented by サマンサ☆ at 2015-02-21 07:11 x
おはようございます♪
まさかの展開でした。ドラマを見終わった後の疑問、それはいつからちぇ、チェ・ヨンはウンスを愛し始めたのか、ということでした。
ミチさんのお話しを読んで、なるほど!!と思いました。輪廻…ですか。
次回を楽しみにしています。
Commented by ポチッとな at 2015-02-21 08:41 x
覗きにきたら、いくつもお話が、UPされていて、嬉しかったです。
赤ちゃん、チェヨンくんがお腹に入れて連れてあるきたのですね。
ある意味、お腹の子状態。
お前のアボジだ。が良いです。
Commented by ばーばら at 2015-02-21 15:55 x
こんにちは~
ウンスとチェヨンが天門を通ることが出来た訳が、ここにあるのですね(*^-^*)
ミチさんが作っている物語なのにドラマになる前から存在しているように
感じるのは私だけでしょうか?
何故ウンスだったのか?ずっと疑問でした
ドラマの最後チェヨンがわかった様なことを言っていましたが
一目惚れ?なんて思っていました・・・・・・笑
ウンスが王妃様を助けたのは必然だったのですね
幸せな気分にしてくださってありがとうございます(≧∇≦)
Commented by mamikoっち♪ at 2015-02-21 17:20 x
なんだかすごく壮大なお話で、ドキドキしました。
ウンスのご先祖さま。
まさか、と。
でも、ありえる。
ヨンは命かけて護るでしょう。
ウンスがいなくなることに繋がるのですから。
その証の北斗七星…
王妃さまの愛が奇跡を産んだのでしょうか?
ウルウルして読みました。
書いて下さってありがとうございました!
Commented by trmamaem at 2015-02-21 20:08
ミチ様

なんてすごい縁…
胸がいっぱいで涙で読むことが出来ないくらいでした…
王様と王妃様にとってもヨンとウンスにとっても
こうすることが間違いなかったことの確証となって
くれて…
ああ…もう…泣ける
良かった
ミチさん、素敵なお話ありがとう!
Commented at 2015-02-22 02:08
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kimikimi at 2015-02-22 12:44 x
ミチさん、ありがとうございます。すごすぎる展開で、鳥肌が立ち、感嘆し、涙が出ました。
前に、物語の円環を閉じる、と書かれていたのは、こういう事だったのですね。
素晴らしい…。
まさに、円、そして縁ですね。
だから、ヨンは天門をくぐれて、高麗にくるのはウンスでなくてはいけなかった。
すべてが必然に思えてきます。
ヨンが王様と王妃様の子を護り、高麗を護る生涯が、後々のウンスの存在を護ることにつながっていく壮大な愛にため息しかでません。
心が震えるとはこういう感じでしょうか、ミチさんのお話に出逢えて本当に幸せです。

ありがとうございました。




Commented by じゅりママ at 2015-02-22 19:02 x
ミチさん
お話upありがとうございます。
もう待ってましたと言いながら、覗きに行くのが遅くなって
本日一挙読みしています。(復習で前のお話を読みつつ)
北斗七星は深~いお話で感激です。
いろいろ繋がっていたんですね。
ラスト楽しみにしています。

Commented by 比古那 at 2015-02-26 00:48 x
おぉう。まさかの展開にちょっち一気食い気味でした。ぬふふふふ。どうしよう。楽しくて仕方ない。
布団の上をごろごろ転がりながら続きをよいこでお待ちします!!
Commented at 2015-02-26 04:53 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by sastumashibuzo at 2015-07-29 20:59
ミチさんこんばんは
2週間ほど前に初めて読みました。
ミチさんが書いた話を読み進めて行くと昔知人に言わたれた言葉をふと思い出しました。
その人にとって奥さんはアガペーのような存在だと。無償の愛を捧げられる人であり、無償の愛を捧げてくれる人だと。
その言葉を聞いた時に感じた感覚と今同じ感覚をあなたが書いた本に感じています。
先の話を本当に楽しみにしてます。
お忙しいとは思いますがお体に無理がないようお話を書いてくださいね。             ヤエ
Commented by ミジャ at 2015-08-10 08:09 x
ミチさん、ご無沙汰しております。
毎日暑い日が続きますが、お元気でしたか?
お仕事に主婦業…忙しいと思いますが、無理されませんよう、体調崩さないよう…気をつけてくださいね。
そしてまた…時間が出来たら、お話の続きも読ませてもらえたら嬉しいです。
またお邪魔させてもらいますね。(*^_^*)
Commented at 2016-01-10 19:05 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by らいか at 2016-03-01 23:52 x
ミチさん、お久しぶりです。
そして、更新&ブログ再開をとても嬉しく思います。


前回の連載『北斗七星』9から既に一年経過していたのですね。
あれからぱたりと連載が止まってしまい、折ある毎にコメント入れていたのですが、これ以上書き込んではストーカーに思われてしまうか・・・と逸る気持ちを抑え。以降はずっとひたすら静かに復帰を待ち望んでいただけに、またこうしてミチさんの新作を拝見できるのが嬉しいです。
(前にも米したようにミチさんの序盤作品は本当に鮮烈で読んでしまうと脳内興奮が激しく1週間ほど眠れない状態が続いてしまうので、読む時期は未だに気をつけています 苦笑)

そう、それほど待ちわび心は歓喜に溢れたミチさんの作品。
ラストの王妃の亡くなるシーンは描写が少ないながらも情景が手に取るように判り、切なくなりました。
王妃が亡くなることはミチさんの告知の通り1年も前から分かりきっていたことなんですが、
先月親を看取ったばかりということもあり、新作更新の嬉しさと去りゆく命。
王妃様の描写が亡くなった親と重なってしまい
切なさと悲しさが相まって、複雑な思いを抱えたまま、コメを入れるまでに時間がかかってしまいました。

北斗七星は10で物語を終えてしまいましたが、
ミチさんの余裕が有るときにでも10以降の物語。
欲を言えば、ヨン夫婦や王様の今後、どんな経緯でウンスまで命が紡がれていくのか等を書き上げて
戴けたなら嬉しいです。
Commented by らいか at 2016-03-02 03:54 x
北斗七星10 にてコメントするつもりが
誤って9で入れたと今気付き慌てながら削除keyword失念しあわてております。
大変失礼しました。

ミチさん、あとできたらば、
1年ほど前に皆さんがブログ記念リクした内容を見直したかったのですが、どこを見ればいいのか迷ってたどり着けませんでした。よかったらどれをみたらいいのかご享受したいたらけたら幸いですm(__)mお騒がせしてすみません。
Commented by kkkaaat at 2016-03-03 23:06
>らいかさんへ 1/2
ずっと、らいかさんのコメント、読んでいました。
当ブログのお話を求めてくださっていることがわかって、お返事したく思いましたが、一つのコメントだけにお返事するのも心苦しく、そのままになってしまったこと、まずお詫びいたします。
すぐに更新できそう、と書いたきり、そのままの状態になってしまい、ご心配をおかけしました。
そんな中、いつも熱を持って訴えかけてくれるコメント、本当に嬉しかったです。
ストーカーとは思いませんよ(笑)
書く時間と気力がない、そんな時でも優しく待っていてくれる人がいる、この一文字を読んでくれる人がいる、と思う気持ちが、一単語、一文、一段落を書かせてくれるときがあるんです。
まじで感謝しています。

前回から一年かけての最終回となりました。
これくらい、忙しい中でもすぐに書ける分量だと思います。それがどうしてもうまく書けなかったのは、物理的に時間が取れなかったことがいちばん大きいけれど、やはりそれを書きあげてしまいたくない何かがありました。こうして書き上げて、アップロードしてしまえば、すごく心は軽くなって、こんなふうにコメントにお返事も書けるのに。
さみしい、という気持ちと、惜しい、という気持ちかな、と思います。

親御さんとお別れなさったばかりだったのですね。
お辛い中、哀しいお話、それでも読んでくださって、ありがとうございます。
こうした経験はとても個人的なことですから、慰めの言葉が思いつきませんが、寂しいですよね。
らいかさんにコメントを書いていて、ほんとたった今気づいたのですが、自分が看取ったときの経験がこの話に投影されていました。なんとか書いてご説明しようと思ったのですが、あまりに個人的な話なので、うまく書けませんでした。ごめんなさい。
お伝えしたいのは、悲しい複雑な気持ちの中で、読んでくださって、コメントまで書いてくださったこと、すごくすごく感謝しているということです。
Commented by kkkaaat at 2016-03-03 23:11
>らいかさんへ 2/2
このあとの本来の歴史とは同じようで同じでないシンイ世界の歴史は、ちょっと壮大すぎて私には書ききれないかもしれません。でも、ヨン夫妻、王様、ウダルチ達のその後のヒトコマなら書けると思います。掌編で、折を見て幸せな彼らの姿を書いて、お伝えできたらと思ってます。
ウンスは母というよりは姉のような母になり、ヨンは表向きどっしりとして愛情深い実に父親らしい父親になりますが、ウンスと娘から「かーほーごー! かーほーごー!」と言われるほどの心配性はなおりません(その天界の言葉でわめくのをやめよ! イムジャ、あなたもおやめなさい! と叱りますが母娘はどこ吹く風です)。娘はウンスの自由と新しい風のような考え方を知りながら、美しく思慮深く想像以上につつしみ深く育つと思います(あまりにお行儀の悪い母ウンスをいつも笑ってみています。そして父ヨンが行儀についてあれこれ娘に言うので「なぜオモニにはおっしゃらないのですか?」と尋ね、ちょっとうろたえたヨンに「あれは…あれはあれでよいのだ。あの方は…あ、いや、またいつか話そう」と言われるのです。)。
王様は手元にはいない娘のために、それはそれは高麗の政務に尽くされると思います。いつか、寿命を前にして、命の尽きる時が来るかもしれません。でも、シンイ世界では、史実のように虚しく死ぬのではないのだと信じてます。
なぜならウンスとヨンは、二人が育ての親であることは娘が幼い頃から自然に教えていき、慎重に慎重を重ね、王が実の親だと成長してから話すでしょうが、その時にはきっと娘はすでに不思議な絆を王に感じているだろうからです。折々のさまざまな王様の深い愛情から。
手を繋がずとも、子が生きて、幸せでいる。この事実だけで、王様は最期に際して孤独ではないのです。

すみません、長くなりました。
今後も読んでくださる方に楽しんでいただけるようなヨンとウンスのストーリーを何かしら書けたらな、と思っていますので、よかったらまた読んでやってくださいませ。

リクエスト記事ですが、こちらのURLになります。私も何度も読み直してますが、とっても面白いです!

募集記事
http://nakatukuni.exblog.jp/22689186
結果発表
http://nakatukuni.exblog.jp/22712688
Commented by ミジャ at 2016-03-04 08:12 x
ミチさん、おはようございます。
お話しもですが、コメント欄も楽しみに読ませてもらってます。
らいかさんへのコメントなんですが…(らいかさんより先に読ませてもらってたらごめんなさい)
北斗七星の、ヨン一家のその後も教えてもらえてうれしかったです。
かーほーごー!なヨン父さんが2人の可愛い娘(笑)たちに手を焼く様子が浮かんできました。
王妃様は亡くなったけど、王様と王妃様、ヨンとウンスの大切な娘が元気で良い子に育ってくれて、四人も良いアボジ、オモニになってて…私も嬉しいです。
またいつか、その後…の様子も教えてもらえたら嬉しいです。
Commented by kkkaaat at 2016-03-06 00:04
>ミジャさん
ミジャさん、こんばんは!
お話だけでなく、コメント欄もチェックしてくださり、ありがとうございます。
うちのブログのコメント、コメントというより、お手紙みたいな長さですよね(笑)
らいかさんやミジャさんへは、今までお返事できていなかった分、いろいろ書き募ってしまって、長々とすみません。
ヨン一家は、ウンスのあの明るい強さがまっすぐに反映された家族になると想像してるんです。だからこそ、ヨンはウンスを選んだんだと。
掌編でそこらへんの親子漫才的な風景は、いつかお伝えできたらと思ってます。
テマンもいい叔父さんというか従兄弟のお兄ちゃん的ポジションで活躍しそうですよね~!
Commented at 2016-03-19 11:49 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2016-03-19 11:52 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kkkaaat at 2016-03-22 00:06
>鍵コメさん
以前のコメント、届いたようでとてもほっとしました。
本当に、大事な人との別れというのは、不思議な感じです。
私は最後の半年間は病院にずっと泊まり込むような生活が続き、危篤も繰り返されたので、生と死の境がとても曖昧になりました。生も死もその人だけのものではなく、また私のものでもありました。ですので、
>遠くの地でまだ生きているようなそんな感覚です。
そうですね、私もそんなふうによく感じます。そして、それは本当にそんなふうなんだ、とも思います。

個人的な話はこれくらいにして。
夫婦親子漫才なヨン一家の小話(というほどのものでもないですが)、喜んでいただけてよかったです!
ヨンは、王の子という使命感もあいまって、「きちんと育てなければ!!」という強い責務を感じて小うるさい父親になりそうですよね(笑)
こういった小話は、独立させるほどのものではないのですが、いろいろと細かに読んでくださる方へのお礼めいた気持ちもあるので、まあ、ここまでもぐってヨンでくださる何名かの方の目に触れればいいかな~、なんて思ってます。
だって鍵コメさんをはじめとして、こんな一生懸命読んでくださるのに、ちょっとくらい余録(というほどのものでもないのですし)があっても罰はあたらないですよね!?

骨太、と言っていただけて、とても嬉しいです。
ここまでで書いてきたお話は、それなりに筋を通して書いてきたつもりなので、ドラマを愛する人たちに、何かしら届けることができたのだとしたら、こんなに嬉しいことはないんです。
ここしばらく書いているやつは、かなりまた雰囲気が違うというか、基本ドリフです(笑)
かなり毛色が違うかもしれませんが、気楽な気持ちで楽しんでいただければと思って書いてます。

来週末から春休みに入るので、更新が4月頭までちょっと空きがちになり、GWをすぎると、6月まで忙しい時期が続くので、そこまでにできればいろいろ更新をしたいなあと思ってます。
今年の目標は、忙しくて更新ができないときは事前に予告をすること! です。
今書いているお話と、もう一つ今週から、手をつけたいものがあって、しばらくは書きたいネタがけっこうあるので、たくさんお届けできるよう、頑張りますね。
また、これからも、ぼちぼちと見に来てくださったら嬉しいです!
Commented by geko-geko at 2016-03-22 09:46 x
ミチ様おはようございます。
すみません。こんなところまでお邪魔して・・・
実は私こそまるでストーカーのようにこのコメント欄もいつも拝読させていただいているんです(^^ゞ。
ここはまるで読者の皆さんとミチ様をつなぐファンミーティングの場のようです。
あるいは、ドラマの予告編やメイキングシーンを観ているような感じもします。
みなさんのコメントにも「そうだそうだ」と共感したり、「う~ん、そうなのか深いなぁ」と感心させられたり。
私は結構夜更かししてしまうのですがミチ様もかなり??
続きを創作したり、みなさんにお返事書いたり、もちろん家の事ご家族の事・・・
くれぐれも無理されませんように。
この楽しい時間がいつまでもずっと続く事を願っています❤
Commented by kkkaaat at 2016-03-23 00:12
>geko-gekoさん
こんばんは~! またもや夜更かしコメントタイムの私です。
どうしても自由時間というと、このあたりになってしまいますね、私の自分癒しタイムです♪
>こんなところまでお邪魔して・・・
いやいやむしろ、こんなところまでようこそありがとうですよ!
昨年はコメントのお返事もできず、失礼いたしましたが、その一年を経て、こういういろいろとだべりながらのスタイルが、いまの私には合っているのだな、と結論が出ました。
二次創作もただひたすらに書きたい時期もあるのですが、書き手と読み手が近いがゆえに、裏話や感想のやりとりなどができるのも、こういうブログの面白さ、楽しみなんだと思います。
二次創作って読み書きの別を超えて、まずはみんなその作品のファンですしね~。
>くれぐれも無理されませんように。
お気遣いありがとうございます。
なかなか、こう、いいバランスというのを保つのが難しいのですが、今はうまくつかめている感じです。来年度に入るとまた忙しくなってくるのですが、なんとなく、うまく運営できる方向性ができてきてる感じなので、ぼちぼちと続けさせてもらえればなあ、と思ってます。
こちらこそ、楽しい時間をぜひご一緒させてくださいませ♥
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