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筆記



2016年 04月 10日 ( 1 )


ウンスノート 5枚目 ―短刀の練習ー

「5枚目」


慣れない筆の練習で、日記を書き始めたけれど、
毎日のようにあの人のことを書いている気がする。
案の定、今日も書いている。

今日は短刀の使い方の練習した。
この間、身を守るためにとテジャンが私に短刀を渡してくれたから、
少し扱いに慣れたいと思って中庭で振り回していたらあの人が現れた。

赤の少し飾り模様のついた、綺麗な短刀を渡された。
最初に渡されたのは、黒くて重くて、少し怖かったから、なんだかすごく嬉しかった。
わざわざ選んできてくれたのかな。
そう思ったら、嬉しくて、嬉しくて、胸がきゅうっとなった。
短刀じゃなくて、赤の何か、髪飾りとかそういうものだったら、もっとよかったのに。
どうしたんだろう、私。

この高麗では、命を狙ったり狙われたり、
私をもののように手に入れたいと願ったり、
私の意志など無視して拐ったり、
危なくて理解できないことばかりの毎日なのに。

あの人と話していると、それを忘れる。
あのサイコ、私の安全のためとなると、自分のことをかえりみない、あの人。
いつ死んでもかまわないというように、戦いに挑むのを見て、悲しかった。
私、あの人のこと刺したのよ?
今では、あの人が危ない目に会うと思うとぞっとする。

だから自分で自分を守れるようにしていかないといけないと思う。
真剣な気持ちではじめた練習だったけど、あの人には笑われてしまった。
へっぴり腰だって。失礼しちゃうわよね。
それに、今日初めて練習したのに、こんなこともできないのかって文句ばっかり。
ほんとに口うるさい!
いつもはむっつりと黙っているのに、こんなときばっかり。
言っとくけど、こちとら受験地獄をくぐりぬけて、運動なんて学校の体育以来なのよ。
テジャンに剣の稽古を受けると、翌日起き上がれないって大げさにトクマンさんが言ってたけど本当かもね。
明日は筋肉痛かな。
遠慮なく腕をつかんだり、腰を持たれたりして、年甲斐もなくドキドキした。
学生時代みたいで、なんだか自分がおかしかった。
でも、あの人はきっと、上達することしか考えていない。

そうかな。

本当にそれしか考えていない?

練習の合間に並んで座って休憩していたら、あの人、ふところから急にお菓子を出してきて、どうぞって渡された。
花の形のタシク。
ここの模様と同じですって、短刀のふちの小さな花みたいに見える模様を指さして。
ちょっとうつむいて、笑ってた。

そんなこと、普通、する?

するかな、しないよね? するか。

(筆の汚れ、いたずら書きのような模様)

ふざけて、いっしょに練習して、あの人も楽しそうだったと思う。
私のへっぴり腰も、ちょっとは役に立ったかな、ってなんだか嬉しくなったくらい。
いつも難しい顔ばかりしているあの人が、今日は愉快そうに笑っていた。
そんなにおかしかった?
あの人が笑っていると、なんでだろう、すごくほっとする。


(以降かすれて読めず)







by kkkaaat | 2016-04-10 22:38 | ウンスノート【シンイ二次】

二次小説。いまのところシンイとか。
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